薬理の周辺

<臨床試験・治験>

用語

  1. 倫理規範:ヘルシンキ宣言
  2. 非臨床試験:GLP/good laboratory practice
  3. 臨床試験:GCP/good clinical practice
  4. 医療関係者:CRC/clinical research coordinator
  5. 治験審査委員会:IRB/institutional review board
  6. 市販後調査:PMS/post marketing surveillance

手順

  1. スクリーニング
  2. 非臨床試験GLP:動物による実験
  3. 臨床試験GCP
    1. 第1相試験:少数の健常者を対象とする。『安全性と薬物動態の検討』を目的とする。
    2. 前期第2相試験:少数の患者を対象とする。『安全性と有効性の検討』を目的とする。
    3. 後期第2相試験:比較的多数の患者を対象とする。『用法用量の設定』を目的とする。
    4. 第3相試験:多数の患者を対象とする。『安全性と有効性の確認』を目的とする。
  4. 承認、販売
  5. 市販後調査PMS:第4相試験のこと。市販直後調査は6ヶ月間行う義務が有る。副作用および、有効性、安全性を調査する。

その他

治療薬物モニタリング:TDM/therapeutic drug monitoring:薬物療法の個別化に必要なもの。

<用量・反応>

安全域 (治療係数)=LD50/ED50
つまり『50%致死量50%有効量の何倍でヤバくなるか』ってこと。

<血中の薬物>

  1. タンパク結合
  2. 遊離
    1. イオン化型=解離型→生体膜通過不可
    2. 非イオン化型=非解離型→生体膜通過可能

<血液脳関門BBB/blood-brain barrir>

以下の作用によりBBBは成立している。
  1. 毛細血管内皮細胞の緊密な結合
  2. 毛細血管内皮細胞での担体の存在
  3. 代謝性血液脳関門(内皮細胞が代謝してしまい、脳へ行かない。)
以下の物はBBBを通過できる
  1. アルコール
  2. カフェイン
  3. ニコチン
  4. 抗うつ薬
  5. 脂溶性炭化水素類
  6. 3級アミン類

<処方せんprescription>

法律

  1. 処方箋の交付義務(歯科医師法第20,21条)
  2. 処方箋の保存義務(薬剤師法):薬局開設者が3年間の保存義務を有する

記入事項

  • 記入必須:患者の氏名、年齢、薬名、分量、用法、用量、発行年月日、使用期限、診療所の名称、記名押印
  • 内服薬:1日分
  • 頓服薬:1回
  • 外用薬:投与総
  • これは記載不要!!!:薬物のアレルギー、病名

<薬剤投与量の算出法>

  1. 年齢から求める
    1. Youngの式:{年齢/(年齢+12)}x成人料
    2. Augsbergerの式(1〜12歳):{(年齢x4+20)/100}x成人料
    3. von Harnack
  2. 体重から求める
    1. Augsbergerの式(5歳以下):{体重(kg)x2+5/100}x成人料
    2. Augsbergerの式(6歳以上):{体重(kg)x1.5+10/100}x成人料
    3. Clarkの式
  3. 体表面積から求める
    1. Crawfordの式

<胎児への影響>

  1. 受精前〜妊娠4week未満:影響が有れば発芽しないため催奇形性はない
  2. 妊娠4〜8week未満(妊娠2ヶ月):器官形成期なので、絶対敏感期である。★
  3. 妊娠8〜16week未満(妊娠3,4ヶ月):感受性は低下するが、口蓋形成期であり注意が必要
  4. 妊娠16〜分娩(妊娠5ヶ月):奇形発生は少ないが注意は必要。

<医薬品の貯蔵>

温度

  1. 標準温度:20
  2. 常温:15〜25
  3. 室温:1〜30
  4. 微温:30〜40
  5. 冷所:1〜15

容器

  1. 密閉容器:固体侵入不可
  2. 気密容器:固体、液体侵入不可
  3. 密封容器:固体、液体、気体侵入不可

<患者との関係>

コンプライアンス:医師から言われた薬を患者が飲んでくれるかどうか
アドヒアランスAdhererence:患者が能動的に治療に参加できること。医師が信頼関係の上に情報を提供し、出来るだけ患者さん自身の理解を深めて、患者さん自身の決定を尊重すること。