セラミックス、陶材、ポーセレン、金属箔マトリックス

<陶材の主成分>

  1. 長石K2O・Al2O3・6SiO2
  2. 石英シリカ):SiO2
  3. アルミナAl2O3
  4. 陶土カオリン):Al2O3・2SiO2・2H2O

長石 K2O・Al2O3・6SiO2 こいつはベース

  1. 石英、陶土の結合剤、マトリックスとして働く。
  2. 透明性を与える。
  3. 融点は1300
  4. 75〜100%含有 成分中に最も多い。

石英(シリカ) SiO2 

  1. 強度を与える。
  2. 熱膨張の調整に用いられる。
  3. 透明性を低下させる。
  4. 築盛時の流動性を抑える。
  5. 融点1700
  6. 0〜25%ほど含有

陶土(カオリン) Al2O3・2SiO2・2H2O 

  1. 強度を与える
  2. 不透明性を与える
  3. 築盛時の流動性を抑える
  4. 融点は1800
  5. 1〜5%含有

アルミナ Al2O3

  1. 最もい酸化物。
  2. 強度を与える。
  3. 性を増加させる。
  4. 融点2100
  5. 10%含有

その他

  1. リューサイト:熱膨張係数強度げる。
  2. フラックス:融点げる。ホウ砂が代表的

<陶材の種類>

  1. ジャケットクラウン用陶材(金属箔マトリックス法)
    1. コア用陶材(最内層):強化材としてアルミナが含まれる。このような陶材をアルミナスポーセレン(アルミナ陶材)という。
    2. デンチン、エナメル陶材:これらはアルミナを含むが、15%以下である。
  2. 金属焼付用陶材:熱膨張率を陶材焼付用合金に近づけるため、リューサイトを含んでいる。
    1. オペーク陶材:アルミナは少ししか入っていない。結合を助けるため、SnInを含む。
    2. デンチン、エナメル陶材:リューサイトは入っているが、SnInは入らない。
  3. 耐火マトリックス用陶材:ベニアポーセレンインレーの製作に用いる。組成は金属焼付用陶材に近似する。

<金属箔マトリックス法>

マトリックスとは、陶材ジャケットクラウン(ポーセレンジャケットクラウン。オールセラミッククラウンとは違う!!らしい。)製作時に用いられる、セメント合着のためのスペーサーである。ただし例外もある。

そもそも、マトリックス法とは、支台歯に薄い金属箔を巻き付け、その上に陶材を築盛して、焼成されたクラウン内面からマトリックスをはがすことで、セメント合着のための空隙を作る方法である。そして、このマトリックスを用いず、セメント空隙を設けない方法をノンマトリックス法という。

さらに、二重マトリックス法というものもある。
これは、マトリックスを2重に巻き、その上からスズメッキ処理をして、メタルコーピングとして用いる。焼成後、冠内面の1層の金属箔のみ除去し、セメント合着用空隙を確保する。
これには、クラウンの補強材としての役目がある。

マトリックスは白金、パラジウムからなり、厚さは0.025mm。
マトリックスの圧接方法はTinner's Jointという方法を用いる。この方法により、マトリックスの接合部分の厚みは0.1mmとなる。

<セラミックインレーの製作法>

  1. 焼成法
  2. 鋳造法(キャスタブルセラミックス)
  3. 削り出し法(ミリング法)
  4. 加圧法(押し込み法)