疫学の計算


有病者
健常者
暴露(+)
a
b
非暴露(-)
c
d

前向きコホート研究

相対危険度『相関関係の強度』

「暴露群中の発病率」は「非暴露群中の発病率」の何倍大きいか? =商
 {a/(a+b)} / {c/(c+d)}

寄与危険度『相関関係の強度』

「暴露群中の発病率」は「非暴露群中の発病率」にくらべ、どれほど大きいのか? =差
 {a/(a+b)} - {c/(c+d)}

患者対象研究

患者対象研究では、後ろ向き研究なので、既に発病した人(有病者=a+c)としてない人(健常者=b+d)を研究者が任意に選べてしまう。よって、相対危険度や寄与危険度など、数式に(a+b)、(c+d)を含むものを用いるわけにはいかない。 そこで、オッズ比を用い、相対危険度の近似を求める。

オッズ比『要因による発病の危険度』

ad/bc

疫学研究の有意性の判定

t検定

2群の平均値の比較に用い、有意差を見る。 DMFT指数やDMFS指数とか

χ**2検定

2群の割合、比率、変数の比較に用い、相関を見る。 DMF者率とかDMF歯率とか

F検定

2群の分散(ばらつき)を比較するときに使う。

スクリーニング

とある検査法の信用度を見る。表は上と同じだが、方や疫学調査を見るもの、方や検査の精度を見るものなので、全く趣旨が違う。

ROC曲線

特異度敏感度から得られる図。特異度軸に近づくと精度が高いことを示す。

特異度

本当の健常者の中で、ちゃんと性とされた者の割合
 d/(b+d)

敏感度

本当の有病者の中で、ちゃんと陽性とされた者の割合
a/(a+c)

偽陽性率

健常者の中で性とされてしまった人
b/(b+d)=1-特異度

偽陰性率

有病者の中で、性とされてしまった人
c/(a+c)=1-敏感度

陽性反応的中率

検査で性の者の中で本当に有病な者
a/(a+b)

陰性反応的中率

検査で性の者の中で本当に健康な者
d/(c+d)