主成分:銀、スズ、銅
少量含む:亜鉛、インジウム、パラジウム、水銀
<分類>
合金組成、洞の含有量により、以下に分類される。
- 従来型アマルガム:銅6%以下
- 高銅型アマルガム:銅10〜30%含む
Ag3Sn(γ相) + Hg → Ag2Hg3(γ1相) + Sn7Hg(γ2相)
主成分の銀とスズがそれぞれ水銀と結合し、最終的に3つの相ができる。
γは球状の結晶で、γ1は網目状となる。γ2はとても弱く、物性を下げてしまう。
そこで、γ2相をなくすために作られたのが高銅型で、銅でスズを回収しCu6Sn5(η'相)とすることで、水銀との結合を防ぐ。
高銅型では、銀銅共晶合金(混合型)または単一相合金(単一相型)の核が形成される。η’相は、この核の周囲に析出する。
η’相は、アマルガム組成の中で最も硬い。
<臨床操作>
可塑性があるうちに填塞しつつ、残留水銀を搾出するのだが、コレが遅れるとγ相が増大し、水銀が貯留する。
<環境汚染>
空気中の水銀許容濃度:0.05mg/m3
排水中の水銀許容濃度:0.005mg/l(但し、歯科大学と研究所のみ)