唾液腺疾患

<流行性耳下腺炎(おたふく風邪)>

流行性耳下腺炎とは、パラミクソウイルス科のムンプスウイルスRNA)の感染による耳下腺炎。通称おたふく風邪

症状

  1. 6〜8歳の子に好発。これより低年齢は母体からの免疫の引き継ぎがある。
  2. 急性期にはIgM値が上昇する
  3. 2〜3週間の潜伏期間がある。
  4. 潜伏期間に抗体価の上昇が見られる
  5. 前駆症状として、発熱頭痛など、1〜2日のインフルエンザ症状がある。
  6. 側の耳下腺が腫脹し、有性である。唾液の分泌低下を生じる。
  7. 成人での発症は重篤で、男性では睾丸炎、女性では卵巣炎を起こすことも。
  8. 合併症として、性腺炎、炎、炎、甲状腺炎、炎、髄膜炎などがある。

診断

Mikulicz病との鑑別が重要。耳下腺に変化のない場合では、皮膚反応、補体結合反応が診断基準。

治療

  1. 1週間程度で自然治癒し、終生免疫を得る。
  2. 安静が最も重要。
  3. 二次感染予防として、抗菌薬消炎鎮痛薬ステロイドも投与する。

<Kuttner腫瘍(慢性硬化性唾液腺炎)>

原因は何であれ、慢性的な炎症が唾液腺で起きた線維化した終末像。

<Mikulicz病・症候群>

涙腺と唾液腺が対称性に腫脹を来す疾患で、原因が不明な物をMikulicz病。白血病とか、原因が明らかな物はMikulicz症候群という。Sjogren症候群とほぼ同じ。

<Sjogren症候群>

自己免疫疾患